明るいシステム倶楽部-雑記帳-4

「ISO」の「あかるい」についての考察
その1(抜粋)

藤川 裕将 (明るいシステム倶楽部会員)
平成18年5月29日

「ISOは暗い」、「ISOは重い」とよく云われています。

----ISOはどこが暗くて重いのでしょう

・トップダウンになるので暗い?

・ISOの内容、何をやっているのか良く判らないので暗い?

・年に数回、審査があって細かい点まで指摘されるので暗い?

・基準・手順に縛られるので重い?

・今までにない煩雑な文書作成保管の仕事が増えるので重い?

ISOは、トップダウンで「上から云われた、良く判らない煩雑なものを無理してやってしかも細かい指摘までされる のでモチベーションが下がり負のPDCAが回り重くて暗いと感じるのでしょう。

ISOを一言で云うと「決められた事を決められた手順で行い評価し良くしてゆこう」ですから、 みんなで和気藹々と仕事をするという会社には馴染まないのかもしれません。 和気藹々会社では、社長の方針・意見は直ぐに全員に伝わり、社員の意見もトップがよく聞いてくれるでしょう。

こんな会社は、暗黙の内に仕事の手順が作られ、うまくいかないと自然と修正されているのでしょう。 まさにこれは、ISOの要求に相当します。

では、どうすれば、明るく軽いISOにできるのでしょうか?

一つの提案として、社内のモチベーションについて、「あかるい」というキーワードを使って検討してゆきたいと思います。 「あ」「か」「る」「い」をキャッチしやすい4つの言葉に分解してみます。
「あ」   アピール
「か」   かぜとおし
「る」   ルール
「い」   インフラ

:「アピール」

「アピール」とは、社長など経営者が、会社組織の目的、 活動、製品、サービス、社会に対する役割と姿勢を方針、 目標として社内外に表明し, 約束する事とその手段を示すこと、すなわち、経営者が会社の進む方向を、社内と社外に向け宣言することです。

ISO9001では、社外に対して品質方針・目標を公表せよとは要求していませんが、 あえて「アピール」に社外へのアピールも含め、「アピール」の要求を “経営者は、会社の活動する目的、領域と内容、社会への貢献について、方針、目標など具体的な言葉にして社内と社外へ表明し約束すること。また、社内の各階層においても適切に各階層における活動領域と目的、内容が目標として表明されていること。”とします。 文言的には、規格に近くしていますが、その心は経営者の意欲や心意気が社員と会社を取り巻く人(利害関係者)に理解し納得してもらうことが最重要課題です。
その方法としては、ISOの方針、目標展開の要求展開に依らなくても、経営者がパンフレット、ポスター、ホームページ、 ダイレクトメール等、いろんな手段を用いて社外に公表すること、そして、組織内部へは、社訓、社内報、 トップマネジメント主催の会議、朝礼などで示し浸透と展開を図ることです。

経営者のアピールがされていて、社内にどこまで浸透しているかが明るいISOのポイントになります。 社外に対するアピールがあると、社外にこのように表明しているのだと云うことで社内のモチベーション向上に役立つと考えます。 特別にISOとして構えず、あらゆる機会を利用し社内に繰り返しコミットメントする事で社内のISO活動のモチベーション向上につながります。
「アピール」が対応する規格の要求項目は
ISO9001規格:4.2.1a)、5.1、5.2、5.3、5.4.1、5.6、
ISO14001規格:4.2、4.6、
ISO27001規格:5.1項a),b),h)、7、付属書A.5、A.6.1.1
注1:「マネージメントレビュー」は、アピールのPDCA活動として含めました。

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:「かぜとおし」

ミュニケーショを良くしていろんな意見が行き交うようにして、 色々な意見を聞き自己の評価と反省をしましょう。
具体的な「かぜとおし」は、社内と社外の2つに分かれます。
社内の「かぜとおし」(コミュニケーション)は、上下のコミュニケーションと横のコミュニケーションがあります。
上下のコミュニケーションの上から下へのコミュニケーションがトップマネジメントの「アピール」で、トップダウンの立場です。下から上へのコミュニケーションは、アピールに対するボトムアップされた報告・意見・進言・苦情などです。
横のコミュニケーションは、アピールに対する部門間の意見・情報の交換です。
外部コミュニケーションの「かぜとおし」は、内から外と外から内のコミュニケーションが有ります。
内から外は経営層の「アピール」と、製品の供給・会社の社会への影響など意識、無意識を問わず社会へ送り出しているものも含めます。
社外から社内へのコミュニケーションは、外部から来る製品に対する要求事項、顧客満足度、利害関係者の意見です。
「かぜとおし」の要求は、“経営者は、会社の活動、サービスについて組織内、外の意見を聞く手段と方法を持ち、 内外の意見を参考にして自己の評価を行うこと“となります。
「かぜとおし」が対応する規格の要求項目は
ISO9001規格:5.2、5.5.2 a)と参考1、8.2.1
ISO14001規格:4.3.3、4.4.3
ISO27001規格:付属書A6.1.6、A6.1.8、A13.1

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:「ルール」

「あかるい」キーワードでいう「ルール」とは、各キーワードの「アピール」「かぜとおし」「インフラ」を実現するのに必要な決まりの事を言います。
社内に公表する事をお勧めします。
「ルール」付け加えてほしい項目が二点あります。
その一つは、良くも悪くも結果を評価して見直すということです。
もう一つは、実行したという確証を残すことです。(暗くなるかも?)
ポイントは、「アピール」のルールに従い公表され、
「かぜとおし」のルールに従い意見が交換され吸い上げられ見直され、
また「アピール」のルールに従い公表されているかというところです。
ルール」が対応する規格の要求項目は
ISO9001規格:5.3 c)
ISO14001規格:4.5.2.2
ISO27001規格:?

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:「インフラ」

経営者が会社組織として行う活動にとって必要な資産(ひと、もの、かね、情報資産)が何であるかを明確にし、 管理と提供を行いましょう。
“ひと”については、・・・・(略)
“もの”とは、工場の設備、たとえば照明、空調、ガス、水道から椅子、机、キャビネ、電話、LANなどのデータ通信の設備、 そして試験、測定を行う測定器も含みます。その他に、・・・(略)
“かね”は、“ひと”“もの”の影響を考慮し評価された、必要な教育計画や対策を行うための予算がくまれていること。 影響を考慮し評価されたとは、全てに平等に扱うのではなく、影響の大きさにより実行する項目を取捨選択されていることを云います。
“情報資産”は、ISO27001を意識した資産の分類です。情報資産については、ISO27001又はそれに準拠した管理を考える 必要があります。

「インフラ」が対応する規格の要求項目は
ISO9001規格:5.5.1、5.5.2、6.1、6.2、6.3、6.4
ISO14001規格:4.4.1、4.4.2
ISO27001規格:規格全体?

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写真はAKS0041認証第一号、株式会社ケー・エス・ディーの皆さん。藤川は、認証審査の主任審査員を務めました。



日本一明るい社労士が語る
「明るいとは?」

会員 香山百合子 平成19年4月12日〜明るい勉強会で

写真左-香山,
右は箸匠せいわの社長
明るいシステム倶楽部のメンバーと研修旅行でわたしが社長にお花を贈呈

           

1.“日本一明るい社労士”香山百合子の自己紹介

平成17年9月香山・藤澤社会保険労務士事務所開設
・キャッチフレーズ “日本一明るい社労士事務所”
・営業方針  “事業を育むパートナー”  “優しい関係つくります”
・モットー  “明るく!楽しく!前向きに!”
・ セールスポイント “歌って踊れる芸達者な社労士” “コスプレ社労士” 

2.明るく生きるには?

 

  明るいシステム倶楽部会員が「暗い」と思われてはダメですよね。

  「さすがに明るいね!」と言われたい。でも無理やり明るく振る舞うのは疲れるし……ならば心の底から明るくしましょう!

 (1)常に前向きに考えること

 (2)肯定的な(プラスの)ことばを使うこと
   でいかがでしょう。

(1)常に前向きに考えること

 つぎの「 」内に、何が入るか、会員の皆さんと考えてみました。

@人生は「    」の連続である。
A出来事そのものは、「     」である。
B人間の「    」は、事実そのものではなく、当人の解釈である。
C人間は「    」できる。

@人生は「 出来事 」の連続である。

 “試練”、“喜びと悲しみ”、“選択”いろいろな意見が出されました。

  試練だと思う事、喜びに感じる事、悲しいと感じる事等、人には様々な事が起こりますよね。

ですから、「 出来事 」の連続と言えるのではないでしょうか。そして、

A出来事そのものは、「 中立 」である。

 “試練”、“喜び”、“悲しみ”とは、何の基準で決まるのでしょうか。

人が、自らの尺度で決めていますよね。

一番わかりやすい身近な例が、プロ野球の勝敗です。

阪神ファンは、阪神が勝ったら、“嬉しい”と感じます。

巨人ファンなら、“腹立たしい”とか“悲しい”と感じます。

同じ出来事に対して、正反対の感情が芽生えますが、

ただそこには、阪神が勝ったという事実が存在するのみです。

つまり、出来事そのものは、「 中立 」なのです。

B人間の「 記憶 」は、事実そのものではなく、当人の解釈である。

中立である出来事に対して、人は自分なりの意味づけ、解釈をします。

そして、出来事そのものよりも、意味づけ、解釈が思い出、記憶として残っていきます。

C人間は「 選択 」できる。

良い出来事か悪い出来事かは、人間自身で決めることができます。

そう、人間は「 選択 」できるのです。

ならば、すべてを良い出来事としてとらえ、いい思い出ばかりを記憶に残していきましょう!!!

常に前向きに考えることは可能です。

(2)肯定的な(プラスの)ことばを使うこと

人は、毎日いろいろなことばを発します。 

「やればできる」などの肯定的な(プラス)のことば

「できるわけがない」などの否定的な(マイナス)のことば

 口に+、−と書いて、ことばを“吐く”です。

 では、この−(マイナス)を取ると、どうなるでしょうか?

 口に+と書くと、“叶う”です。

 願いが叶う、思いが叶う、夢が叶うの“叶う”です。

否定的なことばを口にするのをやめて、肯定的なことばを使うようにすると、気持ちも前向きになります。

そして、願いが、思いが、夢が、“叶う”のです。

3.明るいシステムを作るには?

(1)見返りを求めず、人のために行動し、その行動を「 習慣化 」させる

私があるセミナーに参加したときのことです。

“人のためになる事を3週間毎日続ける”という課題が出されました。

しかも、見返りを求めず、喜んでやるようにとの条件付きでした。

私は、自宅マンションのエントランスやメールボックス周辺のゴミを拾うことにしました。

メールボックスには多くのチラシ類が入れられ、取り出す際に落としていかれる方が多く、たびたび散乱していることが見受けられたからです。

そのセミナーに参加してから、2年が経ちますが、私は今でもゴミを拾い続けています。無意識に自然に体が反応し、拾わずにはいられないのです。考える前に行動している……つまり習慣化されたのです。

2年前と比べて、落ちているゴミはずいぶん少なくなりました。

いつもきれいだと、ゴミを落としにくくなるのでしょうか。

小さな取り組みも、大きな成果となっていきます。

(2)明るいシステムを作るということは、行動を“習慣化”させること

21日間続ければ、習慣化できるといわれています。

職場を明るくする取り組みを決めたら、とにかくやり続けることです。そうすれば、やらずにいられない!無意識に自然に体が動く!考える前に行動している!……このように習慣化していきます。

明るいシステム倶楽部は、そのお手伝いをしていきましょう!!!

4.最後に

毎日いろいろなことが起こりますが、一日を振り返ったとき、ラッキーだったこと、ハッピーだったと思えることが、必ずあります。

そのラッキー、ハッピーを探していると、いかに多くの人に助けられているかを感じ、感謝の気持ちが芽生えてきます。

その気持ちを持って、明るく、楽しく、前向きに日々歩んでいきます♪  
終わり


「あかるい」をキャッチしやすい4つの言葉に分解してみます。
「あ」   アピール
「か」   かぜとおし
「る」   ルール
「い」   インフラ



明るいシステム倶楽部では毎月、明るいシステム勉強会を開催しています。
詳しくは→催しのページ

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